クールな御曹司の契約妻になりました
たしか今日、社長は二階堂グループの入社式に出席するって秘書の成松さんが教えてくれてたんだった。

入社式は、このホテルのホールで行われていて、入社式終了後にここにやって来ると聞いていた。



約束の時間を10分程過ぎて、勢いよく入ってきた二階堂社長はすぐに私に視線を移したのが分かる。


私の姿を鏡越しに確認するように視線を向けた二階堂社長と、私の視線が鏡越しに交わる。


私は一気に緊張感が増して、両肩に力が入る。



この人が、二階堂 千裕社長。
つまり、私の結婚相手。



意識すればするほど、緊張で心臓がやけにうるさく鳴り響く。

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