君とチョコと花束と



「こんなに泣いてる吉岡を置いていけないよ。」




「お願いだから行って。いま1人になりたいの。」




好きだった渡辺くんの優しさがこんなに辛いなんて知らなかった。



別の人が好きなのに



今日告白をするのに



私に期待を持たせないで欲しい…。




私がその場から走り出そうとすると、パシッと腕を掴まれて、

















「…無理だよ。だって俺が告白したい子は目の前にいるんだから。」




振り向いた私と目線の高さを合わせるように屈んで、渡辺くんはそう言った。




「え?」




告白したい子って…


目の前にいるって…



え?!




私の頭が一気にパニックになって真っ白になる。











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