君とチョコと花束と



ドンッ



誰かにぶち当たった。



「すみませ…あれ?渡辺くん?」



やだ、私今泣いてたのに…。



「吉岡、なんで泣いてんの?もしかしてチョコ渡せなかった?」





心配そうにおろおろし出す渡辺くん。




「もしかしていま図書室にいるやつに告白するつもりだったとか!?失恋したのか?」




「ち、違うよ。失恋したのはそうだけど…。


渡辺くんはなんでここにいるの?」




「吉岡がチョコちゃんと渡せたかなーって心配になって。俺が花渡すついでに探してた。」




ズキッ



心配してくれるのは嬉しいけど、やっぱり渡辺くんは誰かに告白するんだ…。





「私のことはいいから、早く告白しに行きなよ?早くしないと渡辺くんの好きな子も告白されて彼氏できちゃうかもよ?」





自分で言ってて辛い。









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