甘い脅迫生活
「それで?なんで機嫌が悪いの?」
「……。」
そんなパーティーラッシュもようやく落ち着いてきた頃、不機嫌さを隠せていると思っていたらしい優雨をコーヒーを飲みながら横目で見た。
一瞬、目を見開いた優雨は、次の瞬間には頬を緩めて。不思議に思って、首を傾げた。
「なんですか。」
「いや、別に。」
なぜだか今度はご機嫌になってしまった優雨は、優雅にコーヒーカップを傾ける。
最近、パーティーに行くたびに優雨の機嫌が悪くなっていくのを感じていた。挨拶に来た人が優雨の笑顔を見て怯えるほど。それはそれは分かりやすいものだった。
『仕事はちゃんとしていただいてるので、どうでもよろしい。』
とりあえず、万能秘書の山田さんに聞いてみたけれど、あえなく撃沈。
私に大して影響はないけれど、これはこれで面倒だからもう本人に聞いてみたんだけど。
優雨の感情の起伏が激しくてついていけない。
「ちょっと、不満でね。」
溜息を吐いた優雨。不満なのは私なんですけど。慣れないパーティーに慣れない服、ヒールを履きすぎて足パンパンだし。
その原因を作っているこの人の方がなんで不機嫌なのよ。