甘い脅迫生活
「連日のパーティーの目的を知っているかな?」
「……結婚、報告?」
至極当然の答えを言えば、ため息を吐かれてしまう。やれやれとばかりに首を横に振っているのを見れば、谷を吹きあがる風のように、イラつきが沸きだした。
「じゃないなら、なんですか?」
ほんとに。普段社長をやってればまともな人に見えるのに。こうして一歩家の中に入ってしまうと、途端に優雨は子供っぽさを見せる。
「だから言っただろ?俺の花嫁の自慢だ。」
「……。」
そしてこんなにも開き直られてしまうと、もはや注意することすら間違っているような気がしてくるから不思議だ。
それにしても……。
「あれ、本気だったんですか?」
「当たり前だ。」
憤慨してみせている優雨を前にして、苦笑いを零した。確かに、そろそろ妻の自慢をしようと思うと言っていた。だけどはいそうですか。じゃぁお願いします、と素直に受けとる人なんて、世の中にどれほどいるんだろう?
「それなのに、なんだ。みんなして世辞しか言わない。」
「いえいえ、あの人たちがまともなんだと思いますが。」
優雨が怒ってくれるのは嬉しい。だけどあの人たちもきっと、間違っていないんだと思う。