颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
帰りがけ、私ははむはむカフェに寄った。カウンターには佐藤課長。
見慣れた人物だけど違和感がある。カフェで彼を見かけるのは今日が初めてだからだ。
「課長とここで会うのは初めてですね!」
「悠斗とバッティングするから夕方以降は出入り禁止だったけど、もう顔合わせも済んだし、解禁になった」
断って隣に座ると、彼の前にはてんこもりのサラダと焼き魚、煮物が置かれている。こんなのメニューにはない。早百合さんの愛妻定食だろう、佐藤課長は不摂生そのものだし。
「で、麦倉。旅行はどうだった?」
「☆§●※▽■〇×?!」
「ん? 仙台支社長のおすすめの宿、良くなかったのか?」
「宿は最高でした! 海が見えるコテージで夕日が見えてですね、ごはんもおいしかったし、敷地も整備されてて異国情緒あふれると申しますか。泊まったところは純和風のコテージでしたけど」
「やっぱりそうか」
なあんて話をしていると、会計中だった早百合さんがカウンターにもどってきた。
「あ、もしかしてあのコテージ?」
「そうかもな。支社長に紹介したの、俺だから」
と、早百合さんと佐藤課長は微笑みあって、うなずきあって。
「じゃあ、あのコテージがおふたりの思い出の?」
「まあ、3人か?」
「そうね。悠斗と私とユウキくんの初めての旅行だものね」
「せっかくプライベートプール付きのコテージ予約したのに悠斗はすぐ寝ちゃったんだよなー」
「それだけ海が楽しかったのよ。ユウキくんと遊んで」
「そうだな」