颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
「すでに導入されている会社で覚えてきて欲しい」
「それなら情報システム開発部が専門かと思いますが」
「もちろん、情報シスからひとり決まっている。だが、専門外のところでサポートをつけようってことになった。導入するにあたり、一般社員がどこでつまづくのかを見ておきたいとの意向だ。それとAIについてのデザイン回りも学んできてもらいたい」
「つまりズブの素人の代表で、かつ、デザインの知識がある人間をお探しなんですね」
「ああ」
「期間は」
「1ヶ月。成果によっては半年」
「出向ってことですね?」
「そういうことだ。君は颯悟と結婚の約束をしてるそうじゃないか、まあ、親の承諾もなしに勝手にだが。それでも颯悟と寄り添うつもりならこの会社のためになんでもできるだろう?」
「はい」


たかが出向だ。今だって桐生颯悟と社内で会うことはあっても一緒に仕事をしているわけでもない。勤め先が変わっても今の生活とは大差ないはずだ。

でも私の返事を聞くや否や、社長はにんまりと笑った、片方の眉だけをあげて。
ん、ぬぬ?
なにを企んでいる、この男。

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