颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
住民用のバーだからホテルみたいにドレスコードはないよ、と言われたものの。やっぱりそれなりの支度はしたくて。
ベッドの上では、服が散乱していて。ドアの向こうから桐生颯吾のあきれた声が聞こえた。
「キミ、支度にどれだけ待たせるの?」
「すみません。せっかくの機会なのに、3日分の仕事用の服しかなくて。どれをどう組み合わせても普段着で」
「わかったから。とりあえず出てきて」
いつものブラウスにプリーツスカートの格好にした。寝室から出ると眉をしかめる桐生颯悟が腕を組んで仁王立ちでいた。のりの利いた白いスタンドカラーのシャツに細身のパンツ、濃紺の麻のジャケット。彼はちょっとしたお出かけ着だった。
「30分もかけてその格好? まあいいや。行くよ?」
「……スミマセン」
タワーマンションの最上階バーなんて、もう拝めないのに。知っていればワンピースぐらい持ってきたのに。
はああ、とため息をついてエレベーターに乗ると桐生颯悟はエントランス階のボタンを押した。
「バーって、下に降りないと行けないんですか?」
「そんなわけないでしょ」
「じゃあ、どこに」
「……げる」
桐生颯悟がそっぽを向いた上にぼそりと言ったので聞こえなかった。
ベッドの上では、服が散乱していて。ドアの向こうから桐生颯吾のあきれた声が聞こえた。
「キミ、支度にどれだけ待たせるの?」
「すみません。せっかくの機会なのに、3日分の仕事用の服しかなくて。どれをどう組み合わせても普段着で」
「わかったから。とりあえず出てきて」
いつものブラウスにプリーツスカートの格好にした。寝室から出ると眉をしかめる桐生颯悟が腕を組んで仁王立ちでいた。のりの利いた白いスタンドカラーのシャツに細身のパンツ、濃紺の麻のジャケット。彼はちょっとしたお出かけ着だった。
「30分もかけてその格好? まあいいや。行くよ?」
「……スミマセン」
タワーマンションの最上階バーなんて、もう拝めないのに。知っていればワンピースぐらい持ってきたのに。
はああ、とため息をついてエレベーターに乗ると桐生颯悟はエントランス階のボタンを押した。
「バーって、下に降りないと行けないんですか?」
「そんなわけないでしょ」
「じゃあ、どこに」
「……げる」
桐生颯悟がそっぽを向いた上にぼそりと言ったので聞こえなかった。