颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
偽の同棲だって私の通勤時間を考えてのことだし、荷物だって持ってくれる。失敗したコロッケも残さず食べてくれて。
来たときの倍の時間をかけてマンションにもどる。ゆっくり歩いてくれたのも私を気遣ってのことだ。なんだか久しぶりだな、男の人に優しくしてもらえるのも。手に伝わる桐生颯悟の腕のぬくもり、それと暖かい人の匂い。
*―*―*
「上階の共用スペースに行くときは、キーをここに差して……」
桐生颯悟はエレベーターに乗ると操作の説明をした。共用スペースは43階にゲストルーム、44階にイベントルームとフィットネスクラブ、45階にバーと図書ラウンジがある。
「ゲストルームって何ですか?」
「文字通りだよ。お客さんが来たときにレンタルできる部屋。親戚が泊まりにきたりするじゃん?」
「でも颯悟さんの部屋は広いし、レンタルの必要なんて」
「必要ないよ、うちはね。他の間取りはあんなに広くないからね」
「ふうん。イベントルームって?」
「パーティーを開くとき、かな。100人くらいは収容できるらしいし。最近はセミナーやカルチャー教室も開かれてたと思う。オレは利用したことないけど。さあ、いくよ?」
桐生颯悟の腕にしがみついてエレベーターを降りる。住居階より落とされた照明、スピーカーから流れるメロディはジャズかボサノバか。通路を進んでバー店内に入る。一面ガラス張り、桐生颯悟の部屋とは反対側で、さっき見た夜景と別の景色が広がっていた。
来たときの倍の時間をかけてマンションにもどる。ゆっくり歩いてくれたのも私を気遣ってのことだ。なんだか久しぶりだな、男の人に優しくしてもらえるのも。手に伝わる桐生颯悟の腕のぬくもり、それと暖かい人の匂い。
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「上階の共用スペースに行くときは、キーをここに差して……」
桐生颯悟はエレベーターに乗ると操作の説明をした。共用スペースは43階にゲストルーム、44階にイベントルームとフィットネスクラブ、45階にバーと図書ラウンジがある。
「ゲストルームって何ですか?」
「文字通りだよ。お客さんが来たときにレンタルできる部屋。親戚が泊まりにきたりするじゃん?」
「でも颯悟さんの部屋は広いし、レンタルの必要なんて」
「必要ないよ、うちはね。他の間取りはあんなに広くないからね」
「ふうん。イベントルームって?」
「パーティーを開くとき、かな。100人くらいは収容できるらしいし。最近はセミナーやカルチャー教室も開かれてたと思う。オレは利用したことないけど。さあ、いくよ?」
桐生颯悟の腕にしがみついてエレベーターを降りる。住居階より落とされた照明、スピーカーから流れるメロディはジャズかボサノバか。通路を進んでバー店内に入る。一面ガラス張り、桐生颯悟の部屋とは反対側で、さっき見た夜景と別の景色が広がっていた。