颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
懐かしい。異動でバタバタしてたからしばらく実家には帰っていない。お母さん元気かな……くぐっとなにかがこみ上げてくる。疲れてるからかなあ。
ビーフシチューをよそった皿を桐生颯悟がカウンターに置く。大ぶりのマグに差し込まれたカトラリー。白黒チェックのランチョンマット。
「早く食べようよ、ご馳走なんでしょ。邪魔だからキミから出てよ」
「はいはい」
そそくさと出てカウンター側に回る。なんとなく決まった定位置に座ると、桐生颯悟はなぜかスツールをひとつ空けて座った。
なんか、遠い……。
「近くにいるとキミのバカがうつりそうだから。だからオレとキッチンに入るのも禁止」
「うつるんですか、私のバカって」
「なにか文句あるの。ほら飲みなよ。メルローだから少し渋めだけど」
背の低いワイングラスに桐生颯悟がワインを注ぐ。今日は眼鏡だ。今日というより夜だから。ボトルの口を見つめるより目がちな瞳が幼く見えて、でもボトルを持つ手は骨っぽくて大人で。そのギャップにどきっとして。
桐生颯悟がグラスを持って差し出すので乾杯した。黒の色被せに菊のような籠の目のような文様。江戸切子って高い物では数十万すると聞いたことがある。割って弁償なんてことにならないように両手でグラスを支える。
ビーフシチューをよそった皿を桐生颯悟がカウンターに置く。大ぶりのマグに差し込まれたカトラリー。白黒チェックのランチョンマット。
「早く食べようよ、ご馳走なんでしょ。邪魔だからキミから出てよ」
「はいはい」
そそくさと出てカウンター側に回る。なんとなく決まった定位置に座ると、桐生颯悟はなぜかスツールをひとつ空けて座った。
なんか、遠い……。
「近くにいるとキミのバカがうつりそうだから。だからオレとキッチンに入るのも禁止」
「うつるんですか、私のバカって」
「なにか文句あるの。ほら飲みなよ。メルローだから少し渋めだけど」
背の低いワイングラスに桐生颯悟がワインを注ぐ。今日は眼鏡だ。今日というより夜だから。ボトルの口を見つめるより目がちな瞳が幼く見えて、でもボトルを持つ手は骨っぽくて大人で。そのギャップにどきっとして。
桐生颯悟がグラスを持って差し出すので乾杯した。黒の色被せに菊のような籠の目のような文様。江戸切子って高い物では数十万すると聞いたことがある。割って弁償なんてことにならないように両手でグラスを支える。