きっと、君だけ。


* * *



『おはよう』



いつものように、放課後の図書室でウトウトとうたた寝していた私は、目覚めて視界に入った彼の姿に頭の理解が追いつかなかった。



え……。



『……誰?』



どうして人がいるの?


ていうか寝顔見られた!?


寝起きで働かない頭を必死に回転させて考える。


そんな私を見つめながら、彼はまるで、花が咲くようにふわりと笑った。



『初めまして、尾崎 晴人(おざき はると)です』



尾崎、晴人――?


その名前に、聞き覚えがあった。


それは今朝、クラスで女の子が話してた会話の中で聞こえた名前で……確か……。


隣のクラスにやってきた、転校生の名前だった気が……。



こんなオンボロ図書室に私以外の人がやってきたことにももちろん驚いた。


でもまさか、転校生の彼がやってくるとは思ってもみなかった。


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