きっと、君だけ。
『ここ、秘密基地みたいで面白いね』
私の隣に座って、私を見つめていた彼はキョロキョロ辺りを見渡して、また私を見つめる。
目が合うと、胸がザワザワした。
『俺もここにいてもいい?』
無邪気に、首を傾げながら、なんの躊躇いもなくそう聞いてきた彼に戸惑った。
『ね、君の名前は?』
地味でおとなしい私とは正反対な、キラキラした眩しい転校生。
人は見た目で判断してはいけないとよく言うけれど、私は彼が苦手だ。
こういった人は住む世界が違いすぎて、どう関わっていいのかわからない。
だから今も、現状に苦しんでいる状況なんだ――。
* * *