きっと、君だけ。
「ね、藤咲さん聞いてる?」
「聞いてます」
「じゃあ教えてよ。学校探検しながら、学校のことも把握しつつ、藤咲さんのことももっと知りたい」
なにそのついで感、と思うのは私だけではないはず。
そんなの、私にとってはいい迷惑だ。
図書室での優雅な時間を邪魔されてるんだから。
「他の人に頼めばいいじゃないですか。クラスに友達がいますよね?」
私が知らないとでも思ってるのだろうか。
あなたはもう既に自分のクラスに溶け込んでいて、たくさんの生徒に囲まれてるところを廊下で何度か見かけた。
それに、他学年の女子生徒もこの人が目的で私たち2年生の階にやってきているくらいだ。
「なんで?俺は藤咲さんがいいのに」
「なら無理です。私はここにいたいから」
「そっか、じゃあ仕方ないね。諦める」
いや、諦めなくていい。こここら出て行ってくれたらいい。
だけど彼はそうはしないのだ。
無愛想な私の隣に、なぜか今日もいる。