最恐ドクターの手懐けかた II
遠藤先生の横暴さに恥ずかしくなる私に、碧のおっさんは言う。
「琥太郎君って怖いよね。
まぁ俺、怖い人には慣れてるけど……」
そう言った碧のおっさんを……
急に入ってきた女性が思いっきり蹴り上げたのだ。
その様子に開いた口が塞がらない。
そしてその女性は私に背を向け、蹴られた腹部を押さえてしゃがみ込む碧のおっさんに言い放つ。
「あんた、みどりちゃんが酷いことになってるんだって!?
唯ちゃんだけじゃなくて、みどりちゃんも守れないの!?」
その言葉は酷だと思う。
きっと、この人は亡くなった赤ちゃんを思い、誰よりも悲しみと後悔に打ちひしがれているだろう。
それに、みどりちゃんの夫は柊君だ。
そのやり取りをしている柊君だって、悲しげな顔をしていた。