最恐ドクターの手懐けかた II
それにしても、遠藤先生だって諦めたらいいのに。
何が天才産婦人科医だ。
スタッフには漢マンのこと、バレバレなのに。
……桃尻先生以外には。
そう思いつつも、ふと思った。
「桃尻先生、意外と毒を吐いてこないですね」
ということだ。
私を憎んでいるから、滅多に病室には入ってこないが、仕方なく顔を合わせた時だって、嫌味の一つや二つも言われなかった。
むしろ曇った顔で俯いていた。
「確かにそうだな。
SNSの女王のくせに、俺とお前が結婚してるって噂も聞かねぇし」
そうなんだ。
桃尻先生ならいいネタと言わんばかりに食いつくだろうに。