最恐ドクターの手懐けかた II
あー、もう!!
離してよ!!
腕を引いても、スポーツ選手の柊君の力には敵わない。
どうすることも出来ない私は、力なく俯いた。
その間にも、遠藤先生と柊君の話は続く。
「うるせぇな!
てめぇのユニフォーム姿がギャグなのと同じだ。
……それでてめぇ、こいつと何やってんだよ?」
「あー、妬いてんだ!カワユイ♡」
「カワユイ♡って何だ!?キモりんちょ」
きっ、キモりんちょ!?
遠藤先生何言ってんの!?
それマジで言ってんの!?
あんたこそキモりんちょだよ!!
私は愚かな二人を見て、口をパクパクさせていた。
……そう、忘れていた。
こいつら二人は大馬鹿野郎だ。
こうして二人揃ったところを初めて見たが、こんなテンションなんだ。
もう、怒るのも忘れてただぽかーんとするのみ。