最恐ドクターの手懐けかた II




「琥太郎、今日家行っていいか?

みどりが入院してマジ暇してんだ。

どうせ奈々いねぇんだろ?」




柊君は私を指差しながらそんなことを言う。

ここでその話はやめてほしい。

それに、一刻も早くこの場から逃げさせて欲しい。

それなのに、柊君は私を握る手を緩めてくれない。

そして、遠藤先生は腕を組んでイラついたように柊君を睨んだ。





「こいつには、今日戻ってもらうんだ」




は?

勝手に決めないでよ。




「一人妄想する夜はごめんだ」




やめてよ、キモい。

そんなキモりんちょ遠藤先生に柊君は聞く。





「でも、妊娠中はセックス出来ねぇだろ?」



「落ち着いていれば、安定期以降は大丈夫なはず」



「マジか!?あと二ヶ月か!?」



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