愛されすぎて・・・



「・・・知ってたの?」


「ああ・・・転けたって言われた時から薄らと」


涼真から聞いたとは、言えなかった。


でも、今俺が言った言葉は嘘ではなく、本当のこと。


「ごめんね・・・本当のこと言えなくて」


「いいんだよ。俺に迷惑かけたくなかったんだろ?」


優しく結菜の頭を何回も撫でた。


細くて、今にでも折れそうな結菜が暴力振るわれたと思うと・・・


守ってやりたかった思いが溢れ出る。


「悪かったな・・・俺のせいで」


俺は傷が痛まないようにフワッと優しく抱きしめた。


「ううん・・・真司のせいじゃないよ。私も朝、突き放しちゃったし・・・その日以来全然喋んなくて・・・実は寂しかったんだから・・・」


「・・・えっ?」


涙声になりながら言った結菜の言葉が信じられない。


嬉しい言葉を吐いてくれたから。



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