戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜
最悪の事態が頭をよぎったあたしは、5歩くらい後ずさりをしてから地面に膝をついた。
「も、申し訳ありません!!
先ほどの、ご、ご無礼っ、お許しください!!」
あわわわ!!
こんな言葉づかいしたことないから噛んじゃったよー!!
どうしよう、どうしよう!!
あたしの命は今日限り...!?
お父さん、お母さん、ごめんなさい。
入学初日からあたしは逮捕されそうです!!
「どうかお許しをー!!」
「やめてリリアン。そんなことしないで」
「だってナナ...様は王女様でしょ...じゃないですか!!」
「確かにそうだけど、今はただのナナよ。
敬語なんて使わなくていいし、友達として接してほしいの」
「でも...王女様だし...あたしは庶民だし...」
「...もう、こうなるから言いたくなかったのに。
全部じいやのせいだからね!!」
可愛い顔に似合わない怒った目つきで、ナナはじいやさんを睨む。
叱られたじいやさんはしゅんとなってしまった。
「申し訳ありません、姫様。
このじいや、どうお詫びすれば良いか...」
「それよりもまずリリアンに謝って。
私の友達に、乱暴な言葉で怒鳴ったんだから」
「かしこまりました。
リリアン殿。先程のご無礼お許しください」
「え、いや、あたしは大丈夫ですよ?」
ド庶民のあたしがお姫様とヘラヘラ笑ってたら、怒られて当たり前だと思うし。