戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜





「そんなに気を落とさないで、リリアン」




家に帰ると、お母さんが慰めてくれた。


お母さんは水属性の魔法使い。


イメージするだけで水を生み出し、操れるらしい。


あたしには全く分からないけど...。




「だって、全部落ちたんだよ?
落ち込まないでって言われても無理だよ」


「それは...運が悪かったのよ。ねっ?」


「そうだね。魔法使えない時点で運が悪いよ」


「リリアン...」




困った顔をするお母さん。


あたしだって困らせたい訳じゃないけど...


でも、今は本当に落ち込んでるんだよ。




「元気を出して。
今、お父さんが他の学校に掛け合ってるわ」


「あたしを入学させてくれるところなんてあるの?」


「それはやってみなきゃ分からないでしょう?」




やってみなきゃ分からない。


お母さんの昔からの口癖。



あたしの場合、『やってみたけどダメだった』だ。



何をしても、どんなに頑張っても失敗する。


あーあ、ツイてない人生...。



お父さんには悪いけど、掛け合うのも無駄なような気がする。



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