不合理なオフィスラブ 〜嫌いな同期との攻防戦〜

「あっ、ありがとう……」



私の小さく漏らした呟きはちゃんとヤツの耳に届いていたのか――。



微かな表情の変化を感じとれたような気がした。



服の上からぎゅっと握った左手から、ヤツの背中を見るたび胸が切なく鳴いた。


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