偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎

行き交う車のヘッドライトが、川のように流れる巨大な橋を背景に、ここ一ヶ月の間で、すっかり見慣れてしまった四人組が、生ビールを片手に陣取っているのが見えた。

思わず「回れ右」をして店を出ようとした稍に、

「どぉしたんですかぁー?
あっ、あそこがいいです!レインボーブリッジがよく見える、ベストポジですっ」

沙知がさっさとテラスの奥のテーブル席に着く。
よりによってそこは、あの四人組のすぐ隣のテーブルだった。

稍は心臓がばくばくして、ぶっ倒れそうになった。AEDが必要だ。

なにも知らないで「早く〜!こっち、こっち」と手招きする無邪気な沙知に「殺意」すら感じた。

手元に鈍器があったらヤバい。()ってしまうかもしれない。

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