偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
「……ガン見するな、みっともない」
青山が「上司」らしく冷静に制した。
おまえ、何歳だ?という呆れた顔をしている。
「へぇ……なかなか綺麗な子じゃないか。
でも、うちの会社の子じゃないね。取引先の関係者かな?」
唯一、パーティで「彼女」を見ていなかった石井が目を見張ってつぶやいた。
「魚住課長が出張に行っちゃったから、名前も歳もわかんないんっすよ」
山口は顔を歪めて、泣きそうな顔になってる。
このせつなげな表情は、本気で「アオハル」かもしれない。
「名前はもちろんわからないけど、歳は……もしかしたら、山口くんよりも上かもよ?
若くは見えるけど、なんだか堂々としてて『大人』な感じだから」
麻琴ができる範囲で「推測」してやる。
なんだか(但しほんのちょっぴりだが)かわいそうになってきたのだ。
「彼女」は二人でこの店に来たようだ。
男と一緒じゃなくて、山口がホッと息をつく。
先に連れの方が、隣のテーブルにやってきて腰を下ろした。
連れのカナリアイエローのペンシルスカートの子も、なかなかかわいらしい顔立ちをしていた。
そして、オシャレだった。やはり「類友」である。
その子が彼女を手招きしたため、隣のテーブルにやってくる。姿勢よく歩く姿も、凛として美しかった。