偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
「……あんたら、いい加減にしてくれる?
わたしは『被害者』なんやけど?」
案の定、登茂子はものすごく醒めた表情で、稍と智史を見据えていた。
「父子揃って、そういうお顔がお好みなんやってことは、充分わかったわ」
さすが母子だ、と稍は思った。
顔立ちにさほど面影はなくとも、氷点下な口調が智史にそっくりだったからだ。
……あぁ、お姑さんになってほしくない人ナンバーワンかもしれない。
稍は心底ビビって、ぶるっと震えた。
すると、すかさず智史が、がっちりと「恋人つなぎ」の刑を再執行し始めた。
たちまち「お義母さま」の切れ長の目がブリザードに見舞われる。まるで、雪女だ。
……薮蛇やーんっ。