偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
「……それで、巧さんと登茂子に、栞のこととか、離婚したいこととか、洗いざらい話した」
ちょうどそのとき、洋史の会社が船をチャーターして、社員をポートアイランドまで迎えにくることになった。
「そして、迎えの船に乗りたい、って言うた。
栞だけやなく、智史くんも稍も、一緒に連れて行きたい、連れて行かせてほしい、って。
……土下座までして頼んだ」
みどりの目から、みるみるうちに涙があふれて、頰を伝っていった。
「でも、あかんかった……それだけはあかん、って言われた。
登茂子からは『お腹痛めて産んだ智史を、手放せるわけないやろ?なに考えてんのよ』って言われて、巧さんからは『稍と栞を離れ離れにさせるわけにはいかへんから、栞は渡されへん。二人とも自分が育てる』って言われて……」
稍も智史も、思いがけないことに息をのんだ。