偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
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ミーティングルームのドアを三回ノックして、中に入る。
上座であるテーブルの奥に座っていた魚住課長が、タブレットから顔を上げた。

「……おう、ややちゃん、よう来たな」

満面の笑みで迎える。
彼とは「麻生 稍」の姿で、先月のステーショナリーネットの創立記念パーティで会っていた。

「……『ややちゃん』?」

青山の片眉がぴくり、と上がる。

「怒るなよー、嫉妬深いヤツやなー。
彼女が、おまえが神戸から一時期おれの奈良の実家に越してきたときにいつも会いたがっとった、あの『ややちゃん』やろ?
……智史、違うんか?」

魚住がさもおかしげに笑う。関西弁だ。

「それに、ややちゃんは、美咲の高校と大学時代の後輩なんや。世の中、狭いなぁ」

魚住の言葉に青山が驚いて稍を見る。
稍はこくっ、と肯いた。
美咲とは魚住の妻のことだ。

そういえば、創立記念パーティのとき、遠くで稍が魚住夫妻と話をしていたことを、青山は思い出した。

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