偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎

「智くんも呑んでるやんっ」

稍はヒールを脱いで智史の方へ寄っていって、くんくんっ、とする。

「アホか、あたりまえや。接待って言うたやんけ……うわっ、おまえ、相当呑んだか、相当強い酒やろっ?」

そう言われると、急にくらっ、ときて、ふらりと智史に寄りかかってしまった。

智史はあわてて稍の腰を抱えて支える。

「稍……だれと呑んでたんや?」

稍は答えない。だって「天誅」だから。

「稍?……答えへん気ぃか?」

智史が稍の顔を覗き込む。
稍はぷいっ、とそっぽを向いた。

……だって「天誅」だから。


「……よぉし、上等やんけ」

智史が黒い笑みを浮かべた。

……なんか、イヤな予感がする。

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