君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。


朝が弱い俺を思って、朝ごはんと弁当は母さんが作ってくれるけど、夜は基本俺が作っている。

近所の人は、“偉いね”なんてよく言っていたけれどそれを嬉しいとはあまり思わなかった。


父さんがいないから母さんが倍忙しくて、父さんがいないから俺も早くから家事を手伝って。

それが俺の普通だった。


父さんがいてくれたら、もっとみんなみたいに遊べたのかな、とかそういうのも少しは考えたことはあるけど

いないものはしょうがない。


小さい頃からそうやって自分を抑えてきたんだと思う。

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