君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
この世界の夏は、逢ともっと会いたいな。
向かい座っている逢とパチッと目が合って頭を軽く撫でる。
この距離感も、きっと友だちだからなのかな。
ピンクに染まった頬を隠すように手で抑える彼女が可愛くて、ずっと見ていたかった。
「…もう何、那知のバカ。恥ずかしいからやめてよ……」
少し口をとがらせて睨むようにしている彼女は、それが上目遣いになっていることをわかっているのかな。
いや…きっと自覚ないんだろうな。
そういうとこも、けっこう好き。
計算なんて、知らないような。
何で、こんなに可愛いんだろ。
悶々とそんなことを考えては消して、目の前に居る逢と目が合っては、それをまた繰り返す。