君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
ふいに、彼の顔が浮かぶ。
彼女と同じ黒髪の、優しい、あいつの顔。
俺が、欲しくて欲しくて、それでも諦めた場所にいる、その人の笑顔。
「…逢…、あいつと付き合って、何ヶ月だっけ」
「……ひろくん、と?…急にどうしたの?もうすぐ4ヶ月かなぁ」
…そっか、もうそんな経つのか。
裕也のことを考えると、メッセージが来た時から、気になってたことを思い出した。
「……逢、ひとつ、聞いていい…?」
「…ん?なに?」
言いにくくて、少し口ごもる。
それから息を吐いて、吸って、声を口に出した。
「…なんで、裕也じゃなくて、俺呼んだ?」
逢の大きな目が、さらに大きく丸くなる。
そして目は伏せられて、長いまつ毛がやけに目に付く。
「……それは、、」
たまたまメッセージアプリの一番上に名前があったのが俺のだったのかもしれない。
誰でもいいからと適当に送ったのが、たまたま俺だったのかもしれない。
みんな部活だから、俺だけもう部活してないから、消去法で連絡してきたのかもしれない。
そんな偶然を探して、期待してしまう気持ちを抑え込んだ。