君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
「逢」
俺は君に、何を残して、死ねるだろう。
俺は、俺の全てを君に残して、この世界からいなくなりたい。
彼女が俺をちゃんと“思い出”に出来るような、
“さよなら”の準備を、完全にしておかないといけない。
それがきっと、君に与える、俺の最後の贈り物だ。
そして、一番手っ取り早くそれをする方法は……
「俺は、2月15日に、いなくなるんだ」
「───え?」
逢の戸惑った声が、聞こえる。
「それまででいいなら、いいよ…」
「な、何で…?引越しとか…?」
「……うん、まぁそんなとこかなぁ」
死ぬなんて言えないし、きっと信じてもくれない。
「…私、遠距離なんて…気にしないよ……?」
「……ううん、だめ。もうずっと遠くに行くから。声も聞けないし、もう会えない場所に行くんだ」
みるみる彼女の瞳に涙が溜まる。
「…そっ、かぁ…わかった。でも…2月15日までは…那知の、そばにいたい」