君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。


突然、腕をひかれ下がった左肩に、何かが触れた左頬。


「………えっ……」


きっと、今俺の顔は真っ赤だ。

触れた左頬を手でなぞる。


……いきなり、キスなんて。

それも、誰より大切な、君から。


そうなるに決まっている。


「…那知、好き」


ぎゅっと握られた手に、まだ温もりも感触も残っている左頬。

そんなに頬を染めて、潤んだ瞳で俺を見つめて。

とどめにそんなこと言われたら、もうどうしようもない。


ここは道の中だとか、誰かが見てたかもだとか、そんなこともう頭になくて。


もう光り輝く街も、さっきまで視界いっぱいに広がっていた大きなツリーも、目に入らない。


逢しか、目に映らない。

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