君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
まだ、進まないでくれ。
もう少しだけ、ここにいたい。
もう少しだけ、君といたい。
窓から見た空は、真っ暗闇に星々がよく映えている。
「一緒に寝よう…?」
彼女の提案に了承して、ふたりで逢の部屋へ戻った。
ベッドに座り込んだ逢の正面へ、俺も腰を落とした。
座った足の間へ逢を入れて、そのまま抱きしめる。
どのくらい、そうしていたのかはわからない。
ただひたすらずっと、彼女の体温と鼓動を感じていた。
短針と長針が、ちょうど真上で重なる。
あぁ、もう、終わってしまった。
体を離して、目を伏せる。
「……逢、」
「…うん」
俯いている彼女の表情は見えないけれど、彼女の心情を理解するには、そんな一言で十分だった。
なぁ、今君は泣いているのだろう?
悲しいのは、逢だけじゃないから。
顔、見せて。
なぁ、逢。