誠の華−ユウガオ−
ー土方sideー
誰よりも苦しい思いをしている雪に酷なことを言っているのは分かっている。
だがこいつにしか出来ねえ事なんだ。
総司の側にいてやれるのはこいつしかいねえ。
だから雪には総司が寄りかかれるくらいしっかりしていてもらいてえんだ。
大きな瞳からポロポロと涙を零す雪を見て綺麗になったなと思う。
良い女に育った。
ガキの頃から可愛がっていた妹分だ。
幸せになってもらいたかった。
こんなに辛い思いをさせたくなかった。
「すまねえな、雪。辛い思いばかりさせて。だが俺にとってお前と総司は妹や弟のような存在なんだ。俺のわがままだってことは分かってるが二人には後悔のない最期を迎えて欲しい。だから頼む、新撰組を抜けてくれ」
そう言って頭を下げた。
雪が息を飲むのが分かった。
「ずるいよ…歳さん……」