誠の華−ユウガオ−
江戸に到着してすぐ私達は甲陽鎮撫隊を拝命し、甲府にて新政府軍の足止めを命ぜられた。
こうしている間にも新政府軍は勢力を増しているというのに。
江戸に残る私にはもう関係のない話だが、明らかに気の立っている新八さんや左之さんを見ていると放っておくことは出来そうもない。
お酒とおつまみを乗せたお盆を持って縁側にいた二人の側にそれをそっと置いた。
「悪いな、雪。ありがとう」
そう言った左之さんの笑みはどこか疲れが滲んでいたように見える。
「勇さん…どうするつもりなんだろう」
ポツリと零した独り言を拾った新八さんは苛立ちを隠すこともせずに乱暴に枝豆を掴むと皮ごとそれに食らいついた。
「こんなに長いことつるんでいるって言うのにさっぱり分かんねえよ。あの人の考えは」