誠の華−ユウガオ−



『麗華にはまだすこし難しかったな。そうしたら今日は一つだけ、近藤勇が死んだ日を覚えよう』


『はい!それなら麗華もできるよ!!』


『さすが麗華だ。よく聞くんだよ。新撰組局長 近藤勇が死んだ日は_______。』


『________!?』


驚き目を剥く少女に老人は声を上げて笑った。


そしていつもと同じ笑みを浮かべると少女の手を取りその場を後にした。


『麗華、今日は私に付き合ってくれてありがとう。ご褒美に駅前のパフェを食べに行こうか』


『本当⁈やっーたー!ありがとうおじいちゃん!』



二人の姿を見送ると視界が霞み出しぐにゃりと歪んだ。

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