誠の華−ユウガオ−
図々しいのは承知でミツは試衛館に押し入り雪の姿を探した。
弟を亡くしたばかりの自身の胸はまだ痛むが、その痛みに蓋をして気丈に振る舞っている。
雪に会うことでその蓋をとられてしまうかもしれない。
だが今は自分の事よりも彼女を早々に立ち直らせたかった。
私にはわかる、彼女はこの戦に最後まで立ち向かわなければならないことを。
責任感や正義感が人一倍強い彼女が正気に戻った時、最後まで戦わなかった自身を責めるに違いない。
彼女の背を押してあげなければいけない私がもしかしたら雪の顔を見ただけで泣いてしまうかもしれない。
それだけが少し怖かった。
でも総司を喪った今、私があの子の代わりに雪を守らなくてはならない。
今、私があなたの枷を外してあげる。