誠の華−ユウガオ−




総司、会いたかったよ。


一人ぼっちで凄く寂しかった。


彼の胸に飛び込んで泣きじゃくると優しく受け止めてくれた。


私の大好きな匂い、大好きな温もり。


“違うよ、雪は一人じゃない”


え?


“雪にはまだたくさんの仲間が側にいる。大丈夫だよ。一人で抱え込まず、周りに頼ってごらん。雪は強いからきっとすぐに前を向いて歩いていける”


私の前髪を掻き上げながら微笑を浮かべる総司。


儚げなその笑みが心を乱し、逃がすまいとギュッと強く抱きついた。



お願い、どこにも行かないで!

私には総司さえいてくれればいいの!!

私から離れて行かないで!!


“雪、もしも僕のことを愛してくれてるのなら、僕の願いを叶えてよ”


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