誠の華−ユウガオ−




顔に流れた未だ乾ききっていない涙を乱暴に拭うと畳に手をついて頭を下げた。


「ごめんなさい、総司」


これから口にする事を考えるだけで既に目頭は熱くなっていた。


自分の愚かさが憎くて、私達の空いた三ヶ月間が酷くもどかしい。


「私はいつも自分のことばかりで…総司の気持ちに全然気付かなかった。一番辛いのは総司なのに、突き放されたことに傷ついて塞ぎ込んで…本当にごめんなさい」


総司はいつも私を守ってくれた。


助けてくれた。


今度は私が助ける番。


「今まで辛い思いをさせてごめんね。それから、たくさん助けてくれてありがとう」


涙は溢れてしまったけど、あなたのために私の一番の笑顔を送るよ。


「今度は私があなたを助ける。もう絶対に逃がさないから」






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