誠の華−ユウガオ−




また助けられなかった。


またいなくなった。


溢れ出す涙を何度も拭うが止まらない。


暴れるのをやめてゆっくり歳さんから離れる。


「裕次郎、行くよ」


淀城に行き体制を整える。


許せない。


許さない。


さっきの新八さんの表情から見て数馬はきっと死んだ。


源さんも奴等の鉛玉に当たって死んだ。


この忌々しい戦を早く終わらせるには私達が勝てばいい。


それだけだ。


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