わたしはあなたにときめいてます
『吉広に触れないでくれない?
汚いから』
『今日は家に帰って来ないでくれない?
邪魔だから』
『吉広に手だしたら許さないから。
まあ、あんたみたいな怖い子。
吉広が好きになるわけないけど』
その日を境に花梨さんは普通のようにわたしを傷つけてきた。
それでもわたしは…
『はい』
我慢した…。
『花梨』
吉広さんのとても大切な人だったから。
『吉広。顔色悪いよ。
具合でも悪いの?』
花梨さんも吉広さんの事はとても愛しているって分かるから。
それにもしわたしが花梨さんに傷つけられてるって吉広さんが知ったら…。
『ねぇ、吉広に早く言いなさいよ』
『何をですか』
『“この家から出ていきます”って…』
『無理です』
『何で? 今、働いてるんでしょ?』
『働き出したばかりです』
『言いなさいよ。絶対』
『言ったとしても、吉広さんは止めるはずです』
『止めないわよ。
あんたは吉広の家族なんかじゃない。
赤の他人だもの』
『そうですね』
『でしょう?
それにあんたが居て吉広は迷惑してるもの…』
『迷惑なんて思った事ないですよ。
花梨……』
すごく…ショックを受けるはずだから…。