わたしはあなたにときめいてます
「好き……」

バタン。

「香澄……!!!」

愛十さん?

突然、玄関のドアが開いて現れたのは仕事をしているはずの愛十。

「私、鍵を閉め忘れていたんだね…」

「どうしたんですか。今、仕事中ですよね」

どうしてここに居るんですか?

「帰ろう……。一緒に……。
俺の家に……」

「俺の家…」

「吉弘さん。わたし」

わたしが母と会わず、母の所に泊まっていない事をまだ言ってなかった…。

「言わなくても大丈夫…。
大丈夫だから…」

吉弘さんがわたしの頭に左手をのせる。

「吉弘さん……」

分かってたの?

「花梨との事は、ちゃんと考えてるから。心配しなくていい」

「はい」

「もしその結果、花梨と別れる事になったとしても、それは香澄さんのせいじゃないからね」

「はい」

「香澄さん、迷惑じゃなかったからね。

君と居られて、私は毎日楽しかったからね」

「はい」

吉弘さんがわたしの頭をなでる。

「荷物まとめておいで」

「はい」

ありがとうございます…。

吉弘さん……。
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