婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
初対面だけど、私に対して敵意剥き出しな感じだ。

でも、こういうのは初めてではない。

学生時代も玲人君の婚約者ってだけでいろんな子に睨まれたり、陰口を叩かれた。

最後に挨拶してきたのは、佐藤さんの隣の席に座っている女の子。

「常務を担当している松本小春です。この中では一番下っ端です」

ボブカットがよく似合っている彼女は人懐っこい笑顔を私に向ける。

先輩だけど、私と合いそうな感じ。

「じゃあ、小鳥遊君、後頼むよ」

一通り挨拶が終わると、社長は小鳥遊さんに手を振って秘書の前田さんと共に秘書室を後にする。

チラリと腕時計を見て、小鳥遊さんが私に声をかけた。
「栗田さん、僕達も行こうか?」

「行くってどこへ?」

ポカンとして聞き返せば、小鳥遊さんはクスッと笑った。

「我らがボスのところだよ」

あっ……玲人君のところですね。
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