婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
彼は天気にも愛されているのだ。

「あれに乗るんだね。楽しみ」

うきうきしながらクルーザーに目を向ける私に、玲人君はチクリと注意する。

「はしゃぎすぎて海に落ちないように」

どれだけ信用ないの、私。

「落ちないよ」

ムッとしながら否定すると、玲人君は私の手を掴んだ。

「どうだか?さあ、行くよ」

玲人君に手をしっかりと引かれて、タラップを上る。

クルーザーは日差し避けもついてるし、中はクーラーもついてて快適で、トイレ、シャワー完備だ。

ツアーに参加するという手もあったんだけど、出港時間が早く、また万が一私の体調が悪くなった時にすぐにホテルに戻れないから、玲人君は船をチャーターしたのだ。

ダイビングショップのスタッフは三人。

三十半ばの船長と二十代後半くらいのインストラクターが男女ひとりずつ。

女性がいると何かと安心だ。
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