婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
前田さん言葉に軽く相槌を打つ。

「そうなんですね」

玲人君、朝は忙しいから難しいって言ってたのにな。

「婚約者なのに嬉しくなさそうね」

前田さんは、私の態度を見て怪訝な顔をする。

多分、もっと喜ぶと思ったのだろう。

「私のために無理して欲しくないんです。今週仕事忙しかったみたいだし」

私が入社した日以外は、彼は日付が変わってから帰宅しているようだ。

なるべく彼の負担を減らしたいと思うのだけど、私に出来ることといったら家事くらいで……。

「まあ、副社長が働き過ぎなのはいつものことだけど、栗田さんが来てから表情が柔らかくなったわ。それまでは人を寄せ付けない雰囲気があって、話しかけるのもちょっと怖かったけどね」

「副社長、普段あまり笑いませんもんね。わかります」

彼はあまり自分の感情を顔に出さない。

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