女の賞味期限
そして、今の私には、似つかわしくないもの。

恋に破れた女に、恋が上手く恋愛物なんて、はっきり言っていらない。

次のタイトルに行った。


『恋人まであと1mm』


全く、私の気も知らないで、幸せを紡ぐようなタイトルしか、入って来ない。

こうなったら、逆を考えた方がいいかな。

思いっきり幸せな映画ばかりを見て、バーチャルハッピーに浸ろうか。


うん。

そうしよう。

私は、さっき目にした2タイトルを取り、上を見上げた。

一番上の棚に、昔はまったラブコメがたくさん飾ってある。

ああ、そう言えば懐かしいタイトルがある。

あれにしよう。

私は背伸びして、つま先立ちのまま、その懐かしいタイトルを取ろうとした。


だけど、取れない。

こういう時に限って、周りに踏み台もない。

私は、固い体を隅から隅まで伸ばした。

何度も何度も、爪の先まで手を伸ばした。

それでも、届かない。

「ふぅー。」

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