女の賞味期限
「それは、ヘビーな話だね。」

長岡君も、呆れてるよね。

思い出したら、ため息が出た。


「ここからが、また落ち込むって言うか。」

「なに?余計な事、考えちゃったの?」

私は、長岡君を睨んだ。

「ごめんなさい。」

何故か長岡君は、両手を挙げている。

素直だから、許しておこう。


「なんだかね。若い時には、体から始まる恋愛も、ある訳じゃない?」

「うん、ある。」

「それが、この歳になるとできないんだなぁって……もう、体が武器にならないんだなぁって思ったら、途端に何やってんだろ、私って思って。」

長岡君は、静かに私の話を聞いてくれていた。

「それで、元気を出そうってDVD借りに来たんだけど、目につくのはハッピーエンドばっかり。逆に落ち込んじゃったって訳。」


そう。

私はまだ、体で男を釣れるんじゃないかって、思ってしまっていた。

それが、失敗の元だったと言うのに。
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