女の賞味期限
私は、思わず背中を起こした。

いくら若いからって、何でも知り過ぎじゃない?

もしかして、長岡君自身、そう言うのがあるとか?


「……そういう経験、あるの?」

「今のところは、無し。ただ友達の話を聞くとね。」

私は再び、ソファにダイブした。

そうだった。

この年齢は、経験よりも耳年増の方が多いんだ。


「残念ながら、そういう方向ではないのよ。」

「じゃあ、どういう方向?」

私は、ちらっと長岡君を見た。

誰にも言わないって言った事、心から信じてもいいのだろうか。

興味深々な年ごろだから、面白がってしゃべりにしゃべっちゃうんじゃないか。


「……本当に、誰にも言わない?」

「言わない。」

私は、息をゴクンと飲みこんだ。

「相手には、婚約者がいたのよ。」

「ええ?」

さすがの長岡君も、口を開けている。


「この事は、黙っててくれって。忘れてくれって言われたわ。」

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