後輩♂になつかれました。
少しの沈黙。
「先輩。俺のこと好きってほんとですか?」
「うん。」
これは、事実。
彼が意を決したように私を見つめる。
「先輩。俺、先輩が好きです。よかったら付き合ってくれませんか?」
「はい。」
「よかった……。」
安心した声で微笑むのがかわいくて、掠めるようにキスをする。
「あーもう。もう、知りませんからね。付き合ってる以上、合意の上とみなしますから!!」
「えっ?!ちょっ!!」
ちょっと待ってという間もなく、彼に唇を塞がれた。
酸素を求めて口を開くと、深く重ねられる。
だんだんと思考が溶けていく……
「先輩。かわいい。」
「……名前、呼んで?」
「ゆき。」
……ゆき。ゆき。
彼が愛しそうに私の名前を呼ぶ。恥ずかしくて嬉しくて。そのまま彼に身を委ねた。