【完】溺れるほどに愛してあげる
「ただいまー…ってあれ?あたしの布団は?」
感動に包まれたお風呂を終えて部屋に戻ると、もうみんなは布団を敷いていた。
「は、あんた俺達と同じとこで寝ようと思ってたわけ?!」
「え、そうじゃないの?」
驚きで目をカッと見開いた金田が、信じられないと言わんばかりにそう言い放つ。
「はぁ…ありえないでしょ」
「そんなに不機嫌になるようなこと!?」
さっきまで亮くんの部屋にみんなでいたから、てっきりそうなのかなーって思っただけじゃない!
そんなに怒るようなこと!?
「優愛さんのは親の部屋に布団敷いてあります。突き当たって左の部屋なんで、そこ使ってください」
「あ…ありがとう」
大人しく部屋を去ろうとすると、未だに不機嫌そうな金田と目が合った。
お邪魔しちゃってすみませんね。
私は違う部屋に退散しますよーっと。
そんなことを思いながらドアを閉めた。